遺言代用信託
こんな方が利用されています
- 自分が亡くなった後の配偶者や子どもの生活が不安な方
- 生存中の財産の管理・運用を専門家に任せ、亡くなった後には、配偶者さまやお子さまに財産を引き継ぎたいという方
「遺言代用信託」は、信託銀行等に財産を信託して、生存中はご本人のために管理・運用してもらい、亡くなった後には、配偶者さまやお子さまに財産を引き継ぐことができる信託です。
概要図
活用事例
60代 文子さんの場合
夫と娘夫婦、2人の孫と同居中。最近、夫を亡くした香織さんの話を聞き、自分たちの将来も不安になってきている。「信託」という言葉は、聞いたことがある程度。
香織さんのご主人、あんなに元気そうだったのに、突然亡くなられてびっくりしたわ。
本当に急だったから、ご家族も大変だったみたいだな。
そうらしいわね。ご主人が、ご自分の葬儀費用をあらかじめ銀行口座に用意していたみたいなんだけど、息子さんが、葬儀のために費用を使おうとしたら、すぐにはお金が引き出せなくて大変だったみたい。
家族でも、すぐに引き出せないものなのか?
詳しいことはわからないんだけど、色々と手続きをしないと引き出せないんだって。私たちが急に亡くなるようなことがあったら、子どもたちにはなるべく迷惑をかけないようにしたいわね。
亡くなった人の銀行口座からご家族の方がお金を引き出すには、相続に関する手続きを済ませなければ、たとえ子どもなどの相続人の方であっても、すぐに引き出すことができない場合があるんじゃ。
そうなのねぇ…。でも、葬儀費用ももちろんそうだけど、遺された家族の生活費も必要だし、お金がすぐに引き出せないと、困っちゃうわね。
そういう時のために、『遺言代用信託』というものがあるんじゃよ。
遺言代用信託とは、どういうものですか?
遺言代用信託で金銭を信託しておけば、相続の手続きをしなくとも、ご自身が亡くなったときの葬儀費用など、すぐに必要なお金や、遺された家族のための生活費などを、あらかじめ指定した相手にスムーズに引き継ぐことができるんじゃ。
遺言の代わりになる信託、ということですね。
するどいのぅ。まさにその通りじゃ。遺言代用信託は、亡くなった時にあらかじめ決めておいた人に財産を渡せるだけでなく、生存中はその財産を自分のためにも使えるんじゃ。
それは便利ね。元気なうちは自分のために使えて、万が一のときに、大切な家族などに引き継ぐことができるのね。
さようじゃ。しかも、亡くなった後の資金の受け取り開始時期、受け取り額、受け取り方法まであらかじめ決めておくことができるんじゃ。
葬儀費用などの他には、どんな使い方があるのかしら?
遺されたご家族の生活の安定のために、定期的に一定額をお渡しすることもできるぞ。また、未成年者の財産管理、治療費や入院費の支払いなど、現在では色々な種類の遺言代用信託があるんじゃよ。
幅広い使い道があるんですね。私たちも一度調べてみましょうよ。
亡くなった人の銀行口座からご家族の方がお金を引き出すには、相続に関する手続きを済ませなければ、たとえ子どもなどの相続人の方であっても、すぐに引き出すことができない場合があるんじゃ。遺言代用信託を設定しておけば、相続の手続きをしなくとも、ご自身が亡くなったときの葬儀費用など、すぐに必要なお金や、遺された家族のための生活費などを、あらかじめ指定した相手にスムーズに引き継ぐことができるんじゃ。
遺言代用信託は、亡くなった時にあらかじめ決めておいた人に財産を渡せるだけでなく、生存中はその財産を自分のためにも使えるんじゃ。また、亡くなった後の資金の受け取り開始時期、受け取り額、受け取り方法まであらかじめ決めておくことができるんじゃよ。
こうして、文子さんは、夫と一緒に信託銀行に行き、遺言代用信託の契約をしました。ご自身が亡くなった後の不安が解消され、文子さんも夫も大変喜んでいるそうです。
ご注意いただきたいこと
・信託銀行が取扱う商品によって、次のような点が異なること
✓ 元本保証の有無
✓ ご本人の死亡後の資金の受取人の範囲
✓ 手数料・管理報酬の有無や額
✓ 信託できる期間
✓ 資金の受け取り方法など