Ⅱ. 昭和(1926年-1989年)戦前・戦時体制、戦後の復興から高度経済成長、その後の経済の成熟
1.
戦前 準戦時体制への移行前(昭和元(1926)年~昭和11(1936)年)
大正の末頃から、わが国が準戦時体制に移行する前の昭和11(1936)年頃までの期間は、戦前の協会として最も活気に満ちた時代であったといわれています。協会は信託の利用の一般化、信託思想の普及宣伝、信託制度改善強化のための諸研究、信託会社の金融機関としての地位確立等のために広範な活動を行いました。
前章「Ⅰ.」の「2.」で触れた、信託の解説を国定教科書に掲載するための運動については継続して行われ、昭和3(1928)年4月から使用される高等小学読本(教科書)第3年(※1)用上巻に、信託の解説が掲載されることになりました。
信託協会が社団法人に改組した大正15(1926)年に、協会会報の発行が検討され(※2)、翌年の昭和2(1927)年3月に『信託協会会報』第1巻第1号が発行されました。当初は年4回(3、6、9、12月)の発行でしたが、昭和6(1931)年には、年6回偶数月での発行となり、内容の充実も図られました。
会員会社は、33社から増加し、昭和3(1928)年から昭和5(1930)年にかけては36社となりましたが、昭和4(1929)年の世界恐慌以降の不況の影響もあり、その後減少に転じ、昭和11(1936)年には29社になりました。
- 現在の中学3年生に相当します。
- 任意団体の時期に発刊された会報『信託』については、前章「Ⅰ. 1.(1)」をご参照ください。

