令和8年 信託協会長年頭ご挨拶

2026年01月05日

 昨年の日本経済は、「資産運用立国・投資立国の実現」に向けて、「貯蓄から投資」への流れが加速する中、日本銀行による政策金利引き上げによる市中金利の上昇等、再び金利ある世界をむかえ、大きな変化が生じた年でした。  
 本年は、昨年10月に発足した高市政権のもと、着実かつ持続的な経済成長によって、国民の豊かさがさらに増す世の中になることを願っております。

 私ども一般社団法人信託協会(以下、「当協会」といいます。)は「信託制度の発展を図り、公共の利益を増進すること」を目的として、1926年1月に「社団法人信託協会」としてその歩みを始め、本年1月22日に創立100周年を迎えます。この大きな節目の年を迎えることができましたのは、当協会とともに歩んでくださった皆さまのあたたかいご支援の賜物であり、心より感謝を申し上げます。

 さて、私は昨年4月の信託協会長就任にあたり、活動の柱として次の2つを掲げ、行動して参りました。

 1つ目は「信託機能の発揮による社会・経済への貢献」です。「資産運用立国・投資立国の実現」に向け、次期会社法改正を見据えた法制審議会/会社法制部会での議論への参画をはじめ、実務目線を活かした意見発信等を行って参りました。
 また、デジタル証券やステーブルコインの発行等、新たな金融サービスの提供や決済インフラの高度化が進む中、信託型ステーブルコイン等、信託の機能を活用した金融分野のデジタル・イノベーションにも取組んで参りました。

 2つ目は「信託に対する信頼の確保」です。当協会では、協会内に昨年設置した「顧客本位の業務運営に関するワーキンググループ」において、各社の取組みに係る意見交換内容を加盟会社全体で共有する等の活動を行って参りました。フィデューシャリーの本家本元である信託業界として、今後、より一層信託に対する信頼を高めて参ります。

 昨年、2050年に向けて、人々や社会から必要とされる信託制度、信託商品・サービスを展望すべく、「信託業界のありたい姿」を定めました。本年も、当協会は時代の変化に応じた社会課題の解決や社会的価値の創出をリードする存在として、信託のさらなる発展・普及を通じ、「信託業界のありたい姿」の実現に向け邁進して参ります。

一般社団法人信託協会 会長 窪田 博