信託を利用するメリット

「財産を預けるために、わざわざ信託を利用するメリットなんてある?」と思う人もいるかもしれません。でも、信託を利用するには、確かな“理由”があるのです。

信託を利用する6つのメリット

  • 何のために、誰のために、目的を定めて財産の管理・運用を任せることができる
  • 金銭以外にも、さまざまな種類の財産を信託することができる
  • 信託した財産は安全に管理される
  • 専門家に財産の管理・運用を任せることができる
  • 贈与税等が非課税となるものもある
  • 「信託受益権」に転換することで、財産が管理・運用しやすくなる

1何のために、誰のために、目的を定めて財産の管理・運用を任せることができる

財産管理のため、お子さまやお孫さまの教育費のため、自分が亡くなった後の配偶者やお子様のため、社会福祉のため……使用目的を委託者の意思に沿って自由に決めることができます。また、身体の不自由な方や、後見制度をご利用の方を支えるため、社会貢献するためなど、豊富な商品があります。

2金銭以外にも、さまざまな種類の財産を信託することができる

信託できる財産は、お金や株式、土地や建物など財産的価値のあるものであれば、制度上は信託の対象になります。

3信託した財産は安全に管理される

信託した財産(=信託財産)の所有権は、委託者から受託者に移転し、受託者の名義となります。また、信託財産は受託者自身の財産や他の信託財産とは分別して受益者のために管理されます。
こうして信託された財産は受益者のためにいわば独立して管理されることとなり、委託者や受託者の倒産の影響を受けません。これは信託が持つ機能の1つであり、「倒産隔離機能」といいます。

4専門家に財産の管理・運用を任せることができる

信託法、信託業法等で厳しい義務が課せられた信託銀行等の専門家が、豊富な知識と経験で、財産をしっかり管理・運用します。これを信託の「財産管理機能」といいます。

5贈与税等が非課税となるものもある

お子さま・お孫さまの教育資金や、結婚・子育てに関する費用、障がいを持つご家族の生活費などのために設定する信託については、贈与税が一定の金額まで非課税になるといった税制上の優遇措置があります。

6「信託受益権」に転換することで、財産が管理・運用しやすくなる

金銭や土地など、信託した財産は「信託受益権」という権利に転換されます(転換機能)。
信託した財産が信託受益権という権利に転換することにより、例えば不動産や金銭債権など管理や運用や譲渡や売買する際の事務手続きをしやすくすることができます。
また、信託受益権を投資家に販売することも可能になるなど、より財産を管理・運用しやすくすることができます。

信託にはどのような種類があるのか

信託は利用する目的もメリットも様々ですが、具体的にはどのような種類があるのでしょうか。次のページで具体的に見ていきましょう。

信託の種類