第96回信託大会(三井住友トラスト・ホールディングス 高倉社長)

2021年04月14日

 当協会は、令和3年4月14日(水)に、経団連会館において、オンライン配信を併用して第96回信託大会を開催いたしました。

 はじめに高倉透信託協会会長(三井住友トラスト・ホールディングス株式会社執行役社長)から、社会・経済の課題解決と持続可能な成長への貢献、受託者精神に立脚した「安心」の提供について所信を述べた後、麻生太郎金融担当大臣、黒田東彦日本銀行総裁からそれぞれご挨拶をいただきました。

 また、後藤東京大学大学院法学政治学研究科教授から「ESGと信託」と題するご講演をいただきました。

所信

 信託業界は、変化する時代の要請に応じて、社会・経済のさまざまな課題を解決し、我が国の発展のために貢献してきた。
 新型コロナウイルス感染症拡大という未曾有の事態、また少子高齢化やデジタル化により社会の構造変化が進む中、改めてお客さまのニーズと社会・経済の課題を正しく理解し、これまで以上に「信託の力」で、「新たな日常」を通じた「質」の高い社会の実現と持続可能な経済の成長に貢献していく必要がある。

社会・経済の課題解決と持続可能な成長への貢献

(1)人生100年時代への対応
 人生100年時代の中、将来の生活に備えるための資産形成と高齢期における財産管理に対する、お客さまの関心や悩み・不安が高まっており、資産運用と財産管理機能を有する信託への期待は、今後、益々高まってくる。
 人生100年時代において、お客さまのニーズにお応えするサービスの充実・普及に努め、誰ひとり取り残されることなく金融サービスにアクセスし、その恩恵を受けることが出来る「金融包摂」の実現に貢献する。

(2)ESG課題への取組み
 日本経済の好循環実現のため策定された「コーポレートガバナンス・コード」「スチュワードシップ・コード」は、企業や機関投資家に対し、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題への取組みを求めている。
 信託業界としては、社会的責任や公共的使命の重要性を認識し、「コーポレートガバナンス改革」と「スチュワードシップ活動」の両面から、持続可能な社会・経済の実現に貢献して参りたい。

(3)「新たな日常」の構築への貢献
 新型コロナウイルス感染症の拡大は、人々の価値観や行動様式、ビジネス環境に大きな変化を生じさせた。金融業界ではキャッシュレス化の加速や非接触・非対面サービスなどデジタル化が進展している。
 また、テレワークなどの働き方改革は、地方移住への関心を高めるなど国民の意識・行動の変容をもたらし、新しい人の流れを作り出すことで地方創生に繋げることも期待されている。
 信託業界としては、社会・経済の構造変化や課題に対し、お客さまの立場に立ったサービスや商品の提供に努めることで、「新たな日常」の構築に貢献して参りたい。

受託者精神に立脚した「安心」の提供

 社会・経済環境は大きく変化しているが、委託者・受益者と受託者との高度な信頼関係を前提とする信託の基本精神は決して変わるものではない。
 信頼の礎となる、お客さま本位の姿勢と忠実義務をはじめとする受託者責任を全うし、信託業務を確実に遂行することにより、お客さまや社会への「安心」を提供する。

会長挨拶(10:37)

ご講演

「ESGと信託」
東京大学大学院法学政治学研究科 後藤 元教授

講演「ESGと信託」(41:38)

後藤教授ご講演「ESGと信託」 [826 KB]

以上